マルジェラはどこの国のブランド?デザイナーや歴史・数字の意味とは
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街中で見かける4本ステッチの服やバッグに特徴的な足袋ブーツ。
マルジェラってよく聞くけどブランドのことはよくわからない…
- ブランドはいつからあるの?
- タグの意味は?
- デザイナーって誰?
そんな疑問にお答えし、マルジェラについての基礎知識をご提供します。
マルジェラはどこの国のブランド
メゾン・マルタン・マルジェラ(Maison Martin Margiela)は
1988年にフランス・パリで設立されました。
アパレルだけでなく香水・バッグ・アクセサリーも展開しています。
マルジェラのデザイナーは誰
マルジェラの現在のデザイナーはブランド創設者とは異なります。
歴代デザイナーをご紹介します。
マルタン・マルジェラ
ブランド創設者であるマルタン・マルジェラ(1957年生)はベルギー出身のデザイナーです。
1988年から2008年に引退するまでの間の20年間は彼のデザインしたアイテムでした。
その他にも、世界的に有名な『エルメス』の
レディースアイテムのデザインを1997年から2003年の間担当。
今でもその時期の服は「マルジェラ期」として根強い人気があります。
ジョン・ガリアーノ
2014年からは『クリスチャン・ディオール』のデザイナーであったことでも有名な、
イギリス人のジョン・ガリアーノ(1960年生)が
クリエイティブ・ディレクターに就任しています。
ロマンティックで物語性のある世界観を作り出す名人で、彼自身のファンも多くいます。
マルジェラは長くデザインチームによってコレクションを行っていたので、
就任時はとても話題になりました。
彼の就任以降アイコニックなアイテムが増え、マルジェラのファンが一層増えました。
マルジェラの歴史|本人期っていつのこと
本人期とはブランド創設者である
マルタン・マルジェラ本人がデザインしていた時期のことを指します。
本人期とは1988〜2008年まで
期間でいうと1988〜2008年までの間。
コレクションラインで言うと1989年春夏〜2009年春夏までです。
その後ジョン・ガリアーノが就任する2014年(2015年秋冬)までは、
デザインチームによってブランドが存続されてきました。
カレンダータグの数字の意味|ラインはいくつある?
数字が並んだ「カレンダータグ」はマルジェラの代名詞でもあります。
この数字はブランドのラインを示しています。
カレンダータグの数字が示すもの
0ーー手仕事により、フォルムをつくり直した女性のための服
0 10ー手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服
1ーー女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)
4ーー女性のためのワードローブ
3ーーフレグランスのコレクション
8ーーアイウェアのコレクション
10ーー男性のためのコレクション
14ーー男性のためのワードローブ
11ーー女性と男性のためのアクセサリーコレクション
12ーーファインジュエリーのコレクション
13ーーオブジェ、または出版物
22ーー女性と男性のための靴のコレクション
MM⑥ー♀のための服
数字の全てに意味がある訳ではありませんが、
13種類ある中の数字を見ればどのラインのアイテムか判別できるようになっています。
マルジェラのライン
たくさんある中でも「どういうこと?」となりがちなラインについて詳しく解説していきます。
0・010(0と10に丸が付く)
0はレディース、0と10に丸がつくのがメンズです。
「アーティザナル」というコレクションラインを示すもので、
職人が手仕事でリメイク(アンティーク品などを解体・再構築)しているラインです。
最も高価でデザイン性が高く、制作にも時間が費やされている商品と言えます。
こちらは既製服ではなく、オートクチュール(オーダーメイド)のみの展開です。
1・4と10・14の違い
コレクションとワードローブ…何が違うの?と感じますよね。
これは定番商品か否かで分けられています。
- コレクション:シーズンアイテム
- ワードローブ:定番のアイテム
定番アイテムとしては、
「八の字ライダース」「ドライバーズニット」「エルボーパッチニット」などが有名です。
八の字ライダース
前面に大胆に施されたファスナーが漢数字の八に見えることから
日本では八の字ライダースの愛称で親しまれています。
ドライバーズニット
その名の通りトラックの運転手が着用していたことが名前の由来。
防寒性が高く動きやすい機能的なデザインです。
エルボーパッチニット
エルボーパッチ(肘当て)はニットの他、
ブルゾンなど様々なアイテムで見られるマルジェラで良く使われるモチーフです。
元はハンティングジャケットで用いられた擦り切れ防止の補強の用途で生まれました。
MM6とマルジェラの違い
マルジェラから独立したのがMM6(エムエムシックス)です。
いわゆるセカンドラインなので最近のものと思われがちですが、
スタートは1997年とかなりの歴史があります。
メインのマルジェラに比べカジュアルでストリートテイストが強く、
比較的リーズナブルな手の届きやすい価格帯となっています。
スポーツウェア、グラフィックプリント、幾何学なシルエットなど
デイリーに取り入れやすいシンプルなデザインが人気です。
なぜしつけ糸(4本ステッチ)なのか・その意味
数字が並んだコットンのラベルの4隅をしつけ糸で留めただけ。
ブランドネームの記載すらないこのタグはマルジェラの想いが反映されたものなのです。
『ブランドという価値を除いても価値のある服なのか』
ブランドのネームバリューに囚われず、
服そのものの価値を感じてほしいという意思が込められています。
簡単に取り外すことができるしつけ糸で留められているのもそういう理由です。
コアなファンの中にはこの4本のステッチをカットする人もいるそうです。
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ほんまにカットしてる人を見たことはないけど
メゾンマルジェラとマルタンマルジェラは違うのか
2015年にブランド創設者であるマルジェラのファーストネームである「マルタン」を外し、
「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」に変更されました。
ジョン・ガリアーノの就任後から名前が変わったので、
コアなファンほど「別のブランドになった」と感じている部分があるのも事実です。
マルジェラのデザインは変わったのか
ジョン・ガリアーノが就任してからよりアイコニックな商品が増えたように感じています。
例えばグラムスラムや5ACといったバッグ類はとても有名ですよね。
ファッションデザインにおいての
「再構築」や「切りっぱなし」「ペイント」といった要素は受け継がれていますが、
アーティザナルコレクションなどはよりデコラティブになった印象を受けます。
本人期の根強いファンにはもう違うブランドとして映る部分もあるようですが、
時代と共にファッションブランドも変わっていくもの。
今のマルジェラに人気があるのはその流れを汲めているからと言えるでしょう。
マルジェラを買う年齢層
性別を問わず20〜40代がメインです。
私がアパレル企画で働いていた時も同年代(20代)や上司世代(40代)が着用していました。
中には60代ぐらいの方でジャーマントレーナーを履きこなすダンディな方もいらしたので、
いくつになっても変わらずに愛せるアイテムが多いブランドと言えます。
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ファッションに年齢は関係ない!
![【マルジェラの財布】バイフォールドがおすすめな理由と5年使った経年変化](https://www.mep555.com/wp-content/uploads/2024/02/maisonmargiela_wallet-320x180.jpg)
まとめ|ミステリアスなブランドの魅力
人気があるのは知ってたけど結局どういうブランドなのか…
この記事でマルジェラへの理解が少しでも深くなってもらえると嬉しいです。
創設者が退いても人気が衰えなかったのは、
ブランドとしての核となる部分が強かったからだと思います。
今なお影響力が強く年々ファンの増え続けているマルジェラ。
今後もどんな世界観を見せてくれるのか楽しみです。